香りで何を聞く・・・。

◆ぽんたろうのつぶやき◆-----------------------------------------◇
 NO.57 香りで何を聞く・・・。
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NHKで放送されたドキュメンタリー「あの歌声を再び〜テノール歌手 
ベー・チェチョルの挑戦」を作ってくださったディレクター、古市礼子さんと
先日久しぶりにお会いしました。業界で「賞取り女」と呼ばれるドキュメンタ
リスト古市さんは、いま京都の「香道」に関する番組に取り組んでいらっしゃ
います。そこで興味深い話をお聞きしました。

香道では、お香の香りをかぐことを「香を聞く」と言うそうです(そういえば
中国の茶道で使う、香りを楽しむ小さなお猪口のような杯も「聞香杯(もんこうばい)」、つまり香りを聞く杯でした)。「香りを聞く」、とはおしゃれな言い方ですね。でも、古市さんと話すうちに、実は聞いているのは「香り」そのものではなくて、香りを通して自分の心に聞こえるものなのではないか、そういう話になりました。
音楽は人間の聴覚から入ってくる芸術ですから、「音楽を聞く」という表現は
とてもストレートでわかりやすいですよね。ただぽんたろうは、音楽を聞き
ながら「音楽自体」を聞いているのではなく、「音楽を通して聞こえてくる
自分の心の中の声を聞いているのかもしれない」としばしば思うのです。

以前この「ぽんたろうのつぶやき」の中で、イタリアには「感じる」という
単語はなく、「自分を聞く」という言い方をすることをお話しましたよね。
イタリア人にとって「感じる」ということは「自分の心の声を聞く、自分に
聞いてみる」ということなのです。さすが音楽の国。面白いですね。同じ
音楽を聞いて、そこから何を感じ取るか。その人の美意識や、大切にして
いるものが炙り出されてしまう。音楽は表現する側だけでなく、それを聞く
人をも裸にすると、ぽんたろうはいつも思います。それだけに同じものへの
感動を共有できたとき、その人とは特別なつながりを感じさせますね。
人との絆を結ぶためのリトマス試験紙のようです。

音楽だけでなく、あらゆる五感を通して「自分を聞く」ことは贅沢で楽しいですね。さ、今日は寒いし、お風呂にヒノキの湯でも入れて、日本酒でも飲みながら、音楽聞くかな。何が聞こえるか・・・(ただの酔っ払い中年おじさんの泣き言かも。トホホ)。溺れないようにしよっと。ちなみに古市さんの番組、3月18日にNHKで放送予定だそうです。かなり面白そうです!    ぽんぽこぽん♪
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